【2024年下期版!】半導体業界の株価上昇ランキング

当ページのリンクには広告が含まれています。

2024年下期は半導体関連銘柄にとっては非常に厳しい期間でした。7月中旬頃にSOX指数が下落、それに引きつられて日本企業も大きく下落しました。ただそんな中でも株価が上昇している個別銘柄は存在しています。

この記事では2024年の半導体業界年株価上昇ランキングとして7月から12月末までの上昇率をランキングしました。

半導体業界への投資や就職、転職に興味がある方は、是非とも最後までご覧ください。

この記事を書いた人

【プロフィール】

  • 上場企業の現役半導体プロセスエンジニア
    (経験10年以上)
  • 多くの材料メーカーや生産委託先企業との業務経験あり
  • 著書を出版しました
  • 詳しいプロフィールはこちらからどうぞ
ずーぼ  
こんな方に読んでいただきたい
  • 半導体業界に興味がある
  • 半導体関連企業に投資したい
  • 半導体業界に就職、転職したい方
目次

動画で解説!2024年下期版 半導体業界株価上昇ランキング

半導体業界株価上昇ランキング調査対象企業

株価上昇ランキングを見る前に対象となっている企業について簡単に説明します。

国内上場企業から半導体メーカー14社、半導体商社6社、半導体製造装置メーカー20社、半導体材料メーカー20社の合計60社をピックアップしました。対象企業の60社は上図の通りです。

※キオクシアホールディングスは12/18、リョーサン菱洋ホールディングスは4/1に新規上場しています。

主要企業を選定していますが、個人的な主観も入っていますので、抜け漏れなどがある場合はご連絡いただければ幸いです。

2024年7月1日の始値と12月30日の終値を比較して、7月から何%上昇しているか、または下落しているかをランキングしています。

そのため、数値は以下のように形になります。

  • 株価が変わっていない場合:100%
  • 株価が2倍になっている場合:200%
  • 株価が半分になっている場合:50%

半導体業界株価上昇ランキング:下期版

30位から1位までを見て、最後に全60社のランキングを確認しましょう。ちなみに同期間に日経平均株価とTOPIXの上昇率はそれぞれ100%と98%です。日本の株式市場全体としてはほとんど横ばいだった期間ということです。

30位から21位まで

30位から21位までは上図の通りです。()内は証券コードを示しています。

30位の新電元工業の上昇率が84%ということですので、7月と比較して年末時点では16%程度下落しているということです。

20位から11位まで

20位から11位までは上図の通りです。

17位の加賀電子が100%ということで、ここから上位が7月と比較して年末時点で株価が上昇しているということです。

ベスト10(10位から4位)

第10位は高砂熱学工業、上昇率は112%です。東京都新宿に本社を置く企業で、クリーンルームの設備などを手掛けています。SWITと呼ばれる高砂熱学工業独自の空調システム技術を持っています。

第9位はセイコーエプソン、上昇率は113%です。長野県諏訪市に本社を置く企業です。身近なものではプリンタなどを作っていますが、車載向けのコントローラICやインターフェースICなども作る半導体メーカーです。

第8位はレゾナックホールディングス、上昇率は113%です。東京都港区に本社置く材料メーカーです。特に後工程向けの材料に強く、次世代半導体パッケージ実装技術開発のためのコンソーシアムである「JOINT2」などを立ち上げて他社との協業も積極的に進めています。

第7位はキオクシアホールディングス、上昇率は114%です。東京都港区に本社を置くフラッシュメモリメーカーです。ただし上場したのは12/18と直近ですので、その点には注意が必要です。

第6位はキヤノン、上昇率は118%です。東京都大田区に本社置く精密機器の大手メーカーです。カメラやプリンタなどの製品を作っていますが、半導体関連ではフォトリソグラフィに使われる露光装置も手掛けています。近年ではナノインプリントリソグラフィと呼ばれる技術の装置を開発して、出荷を開始しています。

第5位はソニーグループ、上昇率は122%です。東京都港区に本社を置く日本を代表する企業のひとつです。半導体関連ではイメージング&センシング・ソリューション事業として手掛けており、スマホのカメラなどに使われるCMOSイメージセンサが主力製品です。

第4位はI-PEX、上昇率は138%です。京都府伏見区に本社を置く製造装置メーカーで、主に樹脂封止装置を手掛けています。ただし11/8に公開買付がされ、12/19に成立して今後上場廃止になる見込みの企業ですので、注意が必要です。

ベスト3

第3位はアドバンテスト、上昇率は143%です。東京都千代田区に本社を置く製造装置メーカーで、テスタのトップメーカーです。試験が複雑になるAI関連分野に強さを持っており、業績も好調のようです。

第2位はメガチップス、上昇率は155%です。大阪市淀川区に本社を置く企業で、LSI設計を専門に行うファブレスメーカーです。

第1位はシンフォニアテクノロジー、上昇率は186%です。7月と比較して年末時点でおよそ1.9倍弱になっているということです。

東京都港区に本社を置く製造装置メーカーで、主に搬送装置を手掛けています。業績が好調で、営業利益の上方修正などによって株価も上昇しているようです。

株価上昇ランキングまとめ

最後に全60社のまとめです。

半導体業界株価上昇ランキング考察

冒頭でも記載しましたが、2024年下期は半導体関連銘柄にとって厳しい期間でした。SOX指数が7月に下落したため、それに引きずられる形で日本企業の各銘柄が下落しました。

この理由としては大きく3つ考えられます。

  • バイデン政権が半導体製造装置の対中規制を強化
  • 生成AIブームへの懐疑的な見方が広がる
  • 主要企業の業績が市場予想を下回る

こうした事由が複合的に重なっていたためと考えています。やはり個別銘柄の投資は難しいですね。

半導体業界株価上昇ランキング:2024年版

年間を通じたランキングは以下の通りです。

2025年半導体業界株価についての考察

最後に2025年について考えてみます。

結論としては、それでも半導体は成長するし、未来があると思っています。その理由は、以下の3つがあります。

  • 需要は高まり、市場は成長する予測
  • ラピダスの工場がいよいよ稼働
  • 企業によって明暗が分かれる

ただし3に記載の通りですべての関連企業が伸びていくわけではなく、明暗が2024年と同様に分かれるだろうと考えています。その明暗についても引き続き追っていきます。

※投資はあくまでも個人の判断でお願いいたします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次