【SOX指数とは】半導体関連企業投資に必須の知識を解説

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半導体関連企業に投資をしようとした際、SOX指数という言葉を聞くことがあります。またここ近年は半導体関連企業の株価上昇もニュースに取り上げられます。

この記事では、SOX指数についての内容、構成銘柄、実際の推移、SOX指数に投資する方法について解説しています。

是非とも最後までご覧ください。

この記事を書いた人

【プロフィール】

  • 上場企業の現役半導体プロセスエンジニア
    (経験10年以上)
  • 多くの材料メーカーや生産委託先企業との業務経験あり
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ずーぼ  
こんな方に読んでいただきたい
  • 半導体業界に興味がある
  • 半導体関連企業の株を買いたい
目次

動画で解説:SOX指数について

SOX指数とはフィラデルフィア半導体株価指数のこと

SOX指数とは、フィラデルフィア半導体株価指数のことです。

英語ではPHLX Semiconductor Sector Indexと記載されます。頭文字を取るならばSSIとなりそうなものですが、理由は定かではありませんが、SOXと略されて呼ばれています。

なぜフィラデルフィアという名称が付いているかという点は、元々フィラデルフィア証券取引所が算出、公表していたためです。 現在、算出と公表しているのはナスダックです。このナスダックがフィラデルフィア証券取引所を買収しており、名称はそのまま引き継いでいる格好です。

ナスダック(Nasdaq):世界最大の新興企業向け市場でハイテク関連銘柄が多数上場

構成される銘柄は米国に上場する主要な半導体関連企業の30銘柄です。米国に上場している企業が対象ですので、米国企業に限りません。詳細は後述します。

算出方法は時価総額加重平均型、基準値は1993年12月1日を基準値100として算出されています。指数ですので、円やドルといった単位は付きません。

株価指数とは特定の対象群における株価の動きを表すもの

次にそもそも株価指数とは何を確認しておきましょう。それくらいは知っているという方は読み飛ばしていただいて結構です。

株価指数とは、対象となる取引所全体や、特定の銘柄群における株価の動きを表すもののことを指します。

主な株価指数は、ニュースや新聞報道で聞きなじみがある以下のようなものです。こうした株価指数に連動する投資信託やETF(上場投資信託)を買う投資のことをインデックス投資と呼びます。

  • 日経平均株価(日経225)
    日本経済新聞社が東京証券取引所に上場する約2,000銘柄の中から225銘柄を選定し、算出した株価指数
  • 東証株価指数(TOPIX)
    東京証券取引所に上場する全銘柄が対象の株価指数
  • ダウ工業株30種平均(NYダウ)
    ダウ・ジョーンズ社が算出する、米国で影響力がある主要な30銘柄により構成される株価指数
  • S&P500
    NY証券取引所、ナスダックに上場する企業から選ばれた500の銘柄の株価が対象の株価指数
  • ナスダック総合指数
    ナスダックに上場する全銘柄が対象の株価指数

SOX指数の構成銘柄

SOX指数の構成銘柄は米国に上場している半導体関連の主要企業30社です。その一覧が上図です。

この図ではティッカーと呼ばれる日本株の銘柄コードのように、個々の銘柄を識別するためにつけられた記号順に並べています。日本株は4桁の数値ですが、米国株は2文字から4文字のアルファベットで表されます。

この中のほとんどは米国企業ですが、露光装置世界最大手のオランダASMLやファウンドリ企業世界最大手の台湾TSMCも含まれています。

構成比率は時価総額によりますので、時価総額が大きい企業は割合が大きく、反対に時価総額が小さい企業は割合が小さくなります。

2023年2月末時点では、構成比率トップは画像処理やAI処理に利用されるGPU最大手のエヌビィディアとなっています。比率は10%を超えています。

上位10社は半導体関連では世界的な大企業ばかりで、ブロードコムやAMD、アプライドマテリアルズ、TSMC、ASMLなどが入っています。

一方で、SOX指数には含まれない企業も多数存在します。例えば韓国のサムスン電子、SKハイニックスはメモリのトップ企業ですが含まれていません。

ルネサスエレクトロニクスや東京エレクトロンなど日本を代表する半導体関連企業も含まれていません。

SOX指数の実際の推移

SOX指数の推移について、2020年1月から2023年6月末までを表したのが上図です。

見ていただいて分かるように、2020年2月から3月にコロナショックで一時的な下落がありましたが、その後は2年近くの間上昇しています。すごもり需要でPCやタブレット、ゲームなどが買われ、それらに使用される半導体需要が高まったためです。半導体不足と言われだしたのもこの期間です。

しかし、2022年1月に高値を付けた後、2022年は下落の年となりました。ロシアによるウクライナ侵攻や米国の利上げなどが影響したと考えられます。

その後2022年末から2023年にかけては回復基調にあります。

半導体の実需用としてはまだまだな面がありますが、将来的にEVや自動運転、AIの発展に半導体はなくてはならないものです。そうした先を見据えた投資がされ、株価が上昇しているためと考えられます。

SOX指数に国内企業は入っていませんが、その影響力は確実にあります。

前日の米国市場におけるSOX指数の動きは翌日の国内市場にある程度の連動をしてきます。

上図はその報道の一例です。世界的な半導体関連企業の株価が国内の関連企業に影響を及ぼすのはある意味では当然のことと言えるかもしれません。

SOX指数に投資するためには

では実際にSOX指数に投資するためにはどうしたらいいでしょうか。

方法としては大きく3つあります。

  • 1つ目は国内に上場されているETFに投資すること
     例えば証券コード「2243」のグローバルX半導体ETFがあります。
  • 2つ目は投資信託で投資すること
     例えばニッセイSOX指数インデックスファンドがあります。
  • 3つ目は米国市場に上場しているETFに投資すること
     例えば「SOXX」のiシェアーズ・セミコンダクターETFがあります。これは厳密にはICE Semiconductor指数に連動するETFですが、ほとんど同じ結果となっています。

他には「SOXL」のディレクション・デイリー・セミコンダクター・ブル3Xシェアーズがあります。これはSOX指数の3倍の値動きをするレバレッジETFです。ハイリスク・ハイリターンな投資商品です。

ここでご紹介する銘柄は投資をおすすめするものではありません。投資に関する最終決定はご自身でお願いします。

SOX指数まとめ

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